アウトライン
太陽の光と熱をフル活用し、ガレージライフにも拘りを持つオーナーが広大なガレージの奥に2柱リフトを設置したプライベートピットのある家。室内も拘りのあらわし仕上。カスタマイズの醍醐味を存分に味わえる家を自分仕様に仕上げましょう。1枚ペラの物件資料だけでは表現し切れない特徴てんこ盛りの戸建住宅。切り口次第で様々な顔を見せるのでどこから先に紹介すべきか迷う程ですが、先ずは最も目を引く外構から見て参りましょう。
外構
初見はその異様な光景に驚く筈。家の外観がよく判らないのです。敷地内に組まれた単管の奥にちらりと見える程度。ナビの指示通りに来てみたものの、確か築2年と聞いてた筈だけど、もしかしてまだ工事中なのかと訝りつつ車を停めるとオーナーさんが出てきました。
あ やっぱりここなんだ。にしても何このジャングルジム的なものは?敷地に車を停めて降りてようやくここがガレージと理解。家以外の敷地を全てコンクリートで覆い、単管支柱を埋めて屋根を組み上げたガレージは、上手く詰めれば車が7台駐車可能な広々としたもの。道路際から2m程後退したところまで勾配が付き、そこからはオールフラットな仕上げ。
敷地奥にはプロ御用達のBihamon製の2.5t 2柱リフトが据えられており、プライベートピットとしてタイヤやオイル交換や日常点検は勿論のこと、足周りや排気系弄りといったまあまあマニアックな整備も可能。ハイエースを上げても大丈夫な屋根の高さを確保していると豪語してましたが、果たして一般人がバンをそこまで弄り倒すかは甚だ疑問ではあります。
それはさておき、通常業務用リフトと言えば200V 三相電源 所謂動力電源を契約しなければならず、整備工場ならいざ知らず一般家庭ではランニングコストが高く付いて非現実的な設備なのですが、こいつは200V 単相電源で稼働する様に電源周りを加工しているため一般の家庭用電源でOKなのがミソ。IHクッキングヒーターや少し大きめのエアコンと同じ扱いで電気代を気にすることなく使えるのは嬉しいものです。
上を見上げると敷地の大半はソーラー発電パネルで覆われており、所々に採光用のクリアな波板が葺かれてました。ポリカーカーボネート製のこの波板、可視光線は通しつつ紫外線を大幅カットするという高級品。車の塗装を紫外線に晒されたくないというオーナーさんの拘りで導入したとの事。
物件全体像はお向かいの家のお庭に立ち入って(許可済み)辛うじて判ります。ガレージ屋根を覆う11kwの太陽光発電モジュールは中国電力と産業用 27円/kWhで20年の全量買取契約を締結しており、実績ベースで年間36~40万円の売電による収益が残り契約年数18.5年も見込まれるというもの。更に家屋の屋根に据えられた太陽熱温水器は真空断熱熱交換方式を採用し、厳冬期でも40℃程度の、それも熱交換方式故に飲用にも適する温水を供給可能。給湯はプロパンガスを併用しますが、調理用コンロ以外は殆どガスを消費しない上、プロパンガスの契約自体もガス器具設置時に初期費用を厚めに支払ってガスの購入単価を低くする契約を締結しているとの事。
ここまででエネルギーの消費抑制とエネルギー創出効果によりゼロエネどころか利益を生みだす仕組みが組み込まれている住宅という事が判りますね。
建物&設備
細かい点を挙げると切りが無いので建物に目を移しましょう。
玄関に断熱ドアを、そして全ての窓にペアガラスを採用し、屋根と天井に二重断熱を施すという徹底ぶりで熱の出入りを極小化。間取りは1SLDKという戸建では珍しい造りですが、家の中を一定の温度に保つには空間を細かく仕切るよりもこちらの方が得策。将来子供部屋が必要になった際は壁と扉を取り付けると最大3SLDKに変更できるフレキシブルな造りであることは付け加えておきましょう。
こうした工夫の積み重ねにより消費エネルギーは徹底して抑えられております。勿論エコライフにはそこに住まう住人の意識というものも大切な要素となりますが、この住宅の内装はオール「あらわし」仕上げ。フローリング床とか、壁天井クロスとか、目隠しパネルとかの一切の装飾を排し、構造用合板にオイルステンを塗り込んだだけの素っぴん仕様。電線や水周りの配管すら剥き出しになっており初見はそりゃもう驚いたものです。
しかし不思議なことに辺りに漂う木の香りに包まれつつ暫く滞在していると、何とも言えない居心地の良さに何も気にならなくなっている自分が居ました。成程、この家は欧米諸国に見られる様な、基本性能をしっかり確保した上で自ら手を掛けて好みに仕上げるプロセスを愉しむ家なんだ。コツコツと手を入れて価値を維持、いや寧ろ向上させていく家なんだと腑に落ちたものです。エコライフ=DIY好きと一概には言えませんが、この様な家を選ばれる方にはそういう意識を持った方が多いのではないかと想像致します。
一方でキッチンは至ってノーマル。人工大理石天板にビルトイン食器洗い乾燥機、3口ガスコンロが付いたシステムキッチンにオーナーDIYのキッチン収納兼カウンターが設置されてます。
キッチン横の壁の向こうには3帖程のエアコン付き隠し部屋が。取っ手の無い扉はあたかもセーフルーム。ここはかつてご主人が趣味部屋として使われてましたが、家庭円満の為には奥様の為の趣味室か家事室、或いはパントリーとして使うのが正しい用途でしょう。
その他の水周りは1Fに配置。シャンプードレッサー、温水洗浄便座、追い焚き機能付き1坪大バスルームとこれまたノーマル。
装飾を排し合理性を追求した造りには機能美さえ感じます。
キッチン横にはソーラー発電量をリアルタイムでモニタリングできるパネルと太陽熱で沸かした温水の温度を表示するパネル、モニターホン、バスリモコンを集中配置。
小屋裏にはかなり広い収納スペースがありシーズンオフの大物を仕舞うのに重宝しそう。換気扇2基にて夏場にこもりがちな熱気を強制排気可。当然ながらここも「あらわし」です。
外構関連費用だけでざっと500万円は下らないコストを掛けており、更に今後18年以上36~40万円の売電収入が見込める(天災、故障、発電効率低下は除外)住宅。そう考えると実質的な土地建物の価格は至極リーズナブルではないでしょうか。築2年でビルダーの10年保証期間内。今年の9月に2年点検を受けたばかりですが勿論不具合はございませんでした。ここでも「あらわし」仕上げがそのメンテナンス性の良さを存分に発揮し点検作業は一瞬で終わったとか。中長期に渡って不具合の早期発見はもとより、改修や交換が容易なところも「あらわし」の美点です。
車・バイク趣味の方、環境に優しい生活を指向される方、日曜大工大好きな方、他ではなかなかお目に掛かれない、多面性を持つ戸建住宅は如何でしょうか?
物件情報
- 諸条件
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項 目 内 容 価格 25,900,000円 タイプ 中古戸建 構造 木造スレート葺2階建 築年月 平成27年7月 面積 建物 69.56㎡(21.04坪)
土地 公簿 190.41㎡(57.59坪)間取 1SLDK(1F:10.5洋 / 2F:16LDK、3S) 駐車場 5~7台駐車可(車種による) 最寄駅 アストラムライン 上安駅より徒歩19分 都市計画 /用途地域 市街化区域 / 第一種低層住居専用地域 建ぺい率 / 容積率 50% / 100% 地目 宅地 土地権利 所有権 接道状況 一方 / 接道方向:南 / 幅員:5.3m / 公道 / 接面:11.9m 学区 安西小学校 / 安西中学校 現況 空家 取引態様 専任媒介 設備他 ソーラー発電システム、太陽熱温水器、温水洗浄便座、
ペアガラス、エアコン(3基)、食器洗浄乾燥機電気、
上水道、下水道、プロパン、二柱リフト備考 国土法届出不要 -
※エアコン仕様
2Fリビング:2014年製三菱MSZ-GV404S-W 冷房4.0kW/暖房5.0kW
1F寝室:2014年製東芝RAS-2514M 冷房2.5kW/暖房2.8kW
2Fサービスルーム:2015年製コロナRC-2215R 冷房専用2.2kW※当物件は賃貸でも募集しております。ご購入をご希望で住み心地を確かめたい方は、暫く賃貸でお住まいになられた後にご購入頂けるトライアルオプションも用意しております。詳細は別途お問い合わせください。
※本物件の募集は終了致しました。