丘陵を切り開いた住宅団地にてよく見掛ける掘込ガレージ。

道路と敷地の段差を利用したガレージは、車は雨や直射日光を避けられるし庭も確保できると一石二鳥なんですが、コンクリートブロックを埋め込んだだけのガレージなので殺風景なんですよね。

シャッターが付いてても大抵開けっ放しでファミリーカーが停まってたりするケースが殆ど。庭いじりの道具やら子供の自転車やら不用品やらを奥に仕舞い込んでるのもよく見る風景。ガレージというよりも単なる車庫、最早物置と表現した方が正しいかも知れません。

ここで夢のガレージライフを送ろうなんてなかなか想像できないものです。

今回はそんな掘込車庫を素敵なガレージに昇華した事例を紹介致します。

夜の雰囲気を撮影したかったので18時に待ち合わせ。遠目に見ると堀込式。ですが正面に立つと正しくガレージ。

アメリカンカントリーガレージ風な内装が施されたガレージ内にはバイク3台と自転車が2台収まってました。

コンクリート打ち放しが基本の堀込ガレージ。ここに内装材を取り付けてガレージに仕上げようなんて考える人は稀です。ところがやろうと思えばここまで出来るんですね。

壁には木製の板を横貼りし、床も木製の板貼り。 特に床材は体育館の床に使用される強度の高い木を使うという拘り様。壁付のスポット照明、天井のシーリングファン、壁掛けTVとアメニティも充実。

奥にはテーブルとツール類を纏めた穿孔ボード。

アンティーク風の壁付け収納も良い雰囲気を醸し出してますね。

あまりごてごて飾り付けるのはちょっとというオーナー様の趣向は私の好みと合います。飾りらしい飾りは壁に掛けられたイラスト数点。聞けばご自身で描かれたものとか。

この柔らかなタッチに魅かれて個人的に制作をお願いされることもあるそうです。

堀込ガレージのメリットとして、分厚いコンクリートで造られた箱を地中に埋める形状故に温度変化が穏やかな点が挙げられます。

冬場はヒーターひとつで寒さは感じられませんでしたし、夏場もコンクリート天井の上に庭の土が乗っかってる訳なので自然断熱が効いて意外と暑くないのだそうです。

さて、車はどうしてるのか?

コペンなのでサイズ的には十分入ります。それどころが縦横何れも余裕すらあります。

オーナー様は当ガレージの制作過程をSNSで投稿しつつガレージ造りを楽しまれて来られましたが、いよいよ完成が近付きガレージ制作lossに陥ってるとかいないとか。ただ、SNSを通じて沢山の繋がりが出来た様で、これからはガレージライフとガレージ仲間との交流を楽しんで頂きたいものです。

そんなお話を伺いながら居心地が良過ぎてついつい長居してしまいました。堀込ガレージでもここまで出来るんですね。大変良いものを見せて頂きました。

因みに、こちらはオーナー様から頂いたBefore/After。雲泥の差ですね。